Author : danna (だんな) / danna_story
状態変化、TSF、獣化の片隅にひっそり生きてます。
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[2月の作品]
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Boostしてお買い上げいただいた支援者の方にはここで厚くお礼申し上げます。

2018/07/09

23歳、入園する(3)

池上さんに手を引かれるようにして部屋から連れ出された。
身体に力が全く手に入らないので抵抗もままならず、マンション前の道路まで連れてこられてしまった。

(こんな格好で…恥ずかしい…)

昨日までスーツでピシっと決めた格好で通勤していた私が、今日は幼稚園児の格好をして歩いているのを見て、近所の人たちがギョッとした目を向けてくる。

(見ないでください…!)

叫ぶ勇気も出ず、目を瞑って伏せて、池上さんの影に隠れるようにして歩く。
歩き方も、ヒール靴でさっそうと歩いてた姿ではなく、オムツを履いて上手く足が閉じれない、がに股のヨチヨチ歩きとなっている。

池上さんがスーツ姿なので、衣服だけ見れば父とそれにつれられている子供、という感じだ。

「今日は私が連れて行ってあげますが、明日からはご自分でここまで来てください」

通いたくない、ナノマシンを解除して、訴える…
池上さんに対して言葉をぶつけようとするが、口がパクパクと動くだけ。
語彙制限をされてしまった状態ではまともに会話ができない。

「…もどしてください」

やっと話せた言葉は私の感情を全く反映できていない。

「卒園したら、戻りますよ」
「そつえんって…どれくらい…」
「2,3年ですかね」

そんな。こんな不便な体で3年も過ごせというのか。
池上さんが腕時計で時間を確認する。

「そろそろですね。では私はここで」

そういうと池上さんはここから立ち去ってしまった。

「あっ…」

隠れる影がなくなり、ひとりでポツンと立つ美星。
次第に立つのがつらくなってきたのか、その場に座り込んでしまう。

(体力も落とされて…支えがないと立つのもままならなくて…)

これからどうしたらよいのか。
このままここにいるとバスが来て幼稚園へ連れていかれてしまう。
だけど、池上さんに従わなければ両親に迷惑がかかってしまう。
こんな情けない恰好、今すぐ部屋に帰りたくなるが制限された体力がそれを許さない。
仮に戻ったとしてもまともに着替える力もない状態だ。
自分の格好を改めて認識し、ブルっと身体を震わせる。

「あっ」

そうだった。
今の自分は幼稚園の服…短いスカートを履かされているのだった。
高校生のときですら晒したことがないような短さのスカートはその太腿を大胆に、露わにしている。
そしてちらりと見える紙素材。

(そうだ、オムツ…)

こんな座り方をしていては周りからオムツを履いているのが丸見えだ。
慌てて膝で立ち上がり、スカートの裾を整える。

(やっぱり、だめだ、戻ろう)

耐えきれなくなり、踵を返しマンションの入口へ向かおうとする。
そんな美星の視界の隅に入ったのは、「めぐみ幼稚園」とデカデカと書かれたバス。
そのバスは当たり前のように美星の目の前でとまる。

「美星ちゃん、お待たせー」

ステップから保育士の女性があいさつをして居りてくる。

「あ、あ…っ」

なにか間違いです、私は行きません。
そんなことを言いたかったのだが語彙制限が発言を許さない。

「い、いきたくない」

辛うじて許されたのは幼稚園児の駄々のような言葉。
保育士さんはニコリとほほ笑む。

「大丈夫ですよ、怖くないから」

ガシっと手を握られ、バスへ誘導される。

(だ、ダメ…これに乗ったら私…)

子供向けに調整された高さの低いステップを1段1段上がっていく。
バスの小さな座席には3歳から5歳ぐらいの子供たちがずらり。
こちらをじろじろと見てくる。

「はーい、今日からお友達になる美星ちゃんんですよ。みなさんよりおっきいんだけど、まだお話も、おトイレも上手くできないので皆さん、ちゃんとお兄ちゃんお姉ちゃんとして教えてあげてくださいね」

(なっ…)

美星は焦った表情で保育士のほうをみる。
保育士はすべてわかってますよ、という顔でまた微笑み返す。

「「はーいっ」」

最初は異物を見るような顔でこちらを見てきた子供達が、一転笑顔になり元気のよい返事をする。

「ち、ちがうの…わたしは…」

幼稚園児ではない。書類の手違いで…
そんな否定の言葉は音にならない。

「ほら、美星ちゃん。早く座って?」

保育士が空いている席に座るよう促してくる。

「い、いや…」

保育士さんはちょっと笑顔を少し崩し、困った顔をする。

「美星さん。元は私と同じ年齢だったんですし、わかるでしょう?あまり手がかかるようでしたら児童省へ報告してさらに厳しい処置をしてもらうことになりますが」

小声で、私にだけ聞こえるように耳打ちする。

「え…そんな…」

保育士はまたニコリとほほ笑むが、美星はその笑顔に恐怖を感じた。

「池上さんからすべて聞いてるんでしょ。大丈夫、まともに言葉が話せなくても、お漏らししても、運動できなくても私がちゃんと面倒を見てあげますよ。同い年の私が…ね」


美星は何もかも信じられなくなり、ヨロヨロと歩くとバスの座席に力なく座った。

2 件のコメント:

  1. メづすりα2018年7月9日 14:53

    続いてくれて嬉しいです!

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  2. このシリーズほんとに好きです!

    執筆大変でしょうが、がんばってください!

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