Author : danna (だんな) / danna_story
状態変化、TSF、獣化の片隅にひっそり生きてます。
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2018/04/04

取扱変更届(2)

-魂の入れ替わり 対象者について-
自身の魂が、今の身体より、より適合する身体と強い接触をした場合にお互いの魂が入れ替わって固着してしまう現象が確認されている。
現象の大半は3歳(*1)から20歳までの間で確認されており、成人後は症例は少なく、魂と身体の固着は年齢とともに起きにくくなると考えられる。
現象の大半においては、似たような体型…つまり同性で体系・年齢が近い場合がほとんどである。
性別を超えての入れ替わりも若干ながら認められているが、いずれのケースも10歳以下、つまり思春期前の男女(*2)の組み合わせとなっている。
お互いの年が5年を超えた場合の入れ替わりは確認できていない。



[注釈]
*1 3歳以下でも発生している可能性があるが、お互いが自己の認知できていないだけの可能性がある。
*2 身体的特徴に差が少ないためと推測される。

………

大きな姿見に映る自分の姿を見て、何回目かわからないため息をつく。
少し前まで鏡いっぱいに映っていた自分の姿は見る影もなく、幼い子どもがちょこんといるだけだ。
昨日夜にネットで読んだ症状集から自分が本当に例外なのだと思い知らされる。
同性とはいえ16歳と2歳の身体が入れ替わってしまうなんて。


「お姉ちゃん準備できた?」
「う…うん」

久遠は背に大きなリュックを背負っている。
中身は私の…食事とか、おむつである。
今日は今の身体で高校へ通うことができるかを確認する1日目。

「制服着れなくて残念なのはわかるけどしょうがないよ…」
「…わかってる…けど」

昨日はそこまで頭が回っていなかったのだが、今の身体では高校生の制服を着ることなどもちろんできない。
私は恨めしく、壁にかかった自分の制服を見上げ、そして自身を見下ろす。
今の私は、悠の着ていたベビーウェアに包まれている。
出来るだけ柄やマークが少ない、上下別のシンプルな服を選んだつもりだが、どうしても子供っぽさは隠せない。
お尻の部分はオムツによって膨らんでいるので尚更である。

「…いくのやめる?」

久遠が心配そうな顔で私を見つめる。
その選択は今後社会的に幼児として生きると決める、ということだ。
試しもせずに諦めるようなことはしたくない。

学校の近くまで来てその決意は早くも崩れ去ろうとしている。
久遠に抱っこされたまま他の高校生に交じって高校へ向かう。
しかし傍から見たらそれは幼い妹を幼稚園に預けに来た姉という構図にしか見えない。

校門前で久遠は私を降ろす。
目の前に広がるのは…とてつもなく広く感じる校庭と、高くそびえる校舎。
入学式のときに感じたような、慣れない学校でこれからやっていけるのかという不安と焦燥感。ただ、そこには新しい学校での生活が始まるのだという期待や希望は一切なかった。

じろじろとこちらを見ながら校門へ入っていく学生達。
中にはクラスメイトの姿も数名確認できた。
(さすがに私だとは気がついてないたみたいだけど)

久遠がしゃがみ込み、視線の高さを私に揃える。
「…帰ってもいいんだよ。やっぱり難しいよ」
「ううん、久遠、ありがとう。どうせダメだったとしても、やってから諦めたいの」
「お姉ちゃん」

わかった、と妹は深く頷いた。

自分の教室へ妹と一緒に入る。
(教室、こんな大きかったんだ)
低くなりすぎた視点は、机の高さに達していない。
いつもの教室なのに、どこか異質で巨大な空間になってしまっている。
周りから戸惑いの空気が漂ってくるのがわかる。

久遠は打ち合わせどおり私の友達、リカへ声をかけ事情を説明し始める。
友達のリカは驚いたようにこちらを見てくる、私は目を伏せながらも手を振る。
「あ、あはは…ちっちゃく…なっちゃった」
「噂、ホントだったんだ…」

病院や市役所で見た学校生徒保護者もいたのだろう、信憑性は低いものの話は聞こえていたようだ。

「それで、この、カバンが、その、アレになるので…」
「あれ?ああ、着替えとかね」
「もしその必要があれば…お願いしたいんですけど」

久遠は年上ばかりの教室の中で一生懸命リカへ説明する。
リカも最初は戸惑っていたものの
「いいよっ。私も小さい弟がいるからね。世話に慣れてるし」
「えっ、いいの、リカ…?わ、私こんなだから、その、オムツとかしてるし、すごい迷惑かけるよ」

こんもりと膨らんだヒップを両手で触る。

「大丈夫だってー。私オムツ変えるの早いんだよっ?」
「そ、そういうわけじゃなくて」

リカはエヘヘと頬を掻く。

「ま、遥が恥ずかしいのはわかるけど、さ。困った時はお互い様じゃん?」
「リカ…」
「この借りは、私がおばあちゃんになったときに返して。私のオムツ頼むわ」

ケラケラと笑うリカ。
私はこの身体でも高校生でやっていけるのかもしれない、と初めて感じた。

---

だが、現実はそこまで甘くはなかった。

いつも使っている椅子では座ることすら満足に出来ない為、
演劇部に転がっていたベビーチェアを運んでもらった。
もちろん自分で降りることができないので、基本的には座りっぱなしだ。
どうしても降りたい時はリカに頼んで抱っこして降ろしてもらうしかない。

1時間目の授業は特に問題なかった。慣れることに精一杯だったのか、あっという間に時間が過ぎ去る。
だが2時間目に問題は起きた。
(うっ…眠い…)

急激に襲いかかる睡魔。
この身体になってからというもの、知らない間に寝てしまっている事が多い。

(だ、だめ…起きてないと…)

必死に抗うが脳と身体が急速にスリープモードに移行していく。
私の頭が机にぶつかるのに時間はかからなかった。

3時間目は数学。
睡眠欲から開放され、再び黒板にしっかり向かう。
(大丈夫、これぐらいは想定内。例え授業が聞けなくても帰ったから復習すれば大丈夫…)
教師が黒板に書いた問題を粛々とこなしていくだけだ。
この時間は無事に終えることができてほっとする。

(んっ…?あれ!?)

しかし、身体はそうではなかった。
熱中してた時は気が付かなかったがオムツが重たくなっている。
(もしかして…ああ、やっぱりやっちゃってる)
股間に意識を集中すると、やはりいたしてしまっていた。

「ん、どったの遥?」
「ううん…なんでもない」

いざ親友に「おもらし」をしてしまった、と告白するのが恥ずかしい。
だが変えてもらわないと、後々かゆくなったりするのが分かっている。

「…?」
リカが首をかしげる。
「な、なんでもないよ」
私は重ねて否定する。

リカはそっかそっかと呟く。
そしておもむろに、何気ない動作で私の服を引っ張ったのだ。

「きゃっ」
「あー、しちゃってるね。サインでてる」
「…う」
「さー、お着替えしましょうねー」
「リカ…。もうっ!」

子供をあやすように頭を撫でられた後、脇を抱えられベビーチェアから引き剥がされる。
リカは私を抱えたまま、廊下を歩きだす。背中には久遠から預かったリュック。
「ど、どこいくの?」
「ん?部室っ。今の時間なら誰もいないからさ。教室でオムツ変えるのは遥もイヤっしょ」
「あ…うん、ありがとう…」
「うんちだったらヤバイしねー」
「…もう!」

リカは自慢するだけあって、オムツの交換は手早かった。
「弟もそうだけど、ちいさい従兄弟も多いんだよねー私」
普段からやってるから、と笑うリカ。
「そっか…」

今後の生活、リカにこうやってお世話にならざるを得ないと考えるととてもそれは悪いことなのではないかと思う。
リカだって普通の生活を送りたいだろう、現にこうやって休み時間を私のために潰してしまっている。

「…あのさ、多分私のことで悩んでるんだと思うけど」
リカは頬をかきながら照れくさそうにする。

「遥がやりたい、頑張りたいっていうなら私は精一杯応援するよ、手伝うよ。それが親友でしょ」
「…リカ」
「考えた結果諦めるならしょうがないけどさ、私に迷惑がかかるからって理由で諦めてほしくはないかな」
「…うん、ありがとう」


4時間目 -体育
もちろん見学。
もし今後続けるなら年齢に合わせた運動を取り入れてくれるらしい。

5時間目 -撃沈
途中で大きい方を漏らしてしまい、泣きそうな声で先生の授業を中断し、
リカに部室へ連れて行ってもらった。

6時間目 - 撃沈
なんていうか、身体のほうが限界みたい。
あっさり寝てしまった。


「…どうだった?遥」
HR終了、リカに抱っこされながら校門へ向かう。
「私は子供ができた学生、みたいな感じで面白かったけど」
「あはは…」
校門をちらっと見る。久遠が既に待っているのがわかる。

「リカ、今日はありがと。でもまだ、わかんないや」
「そっか。また明日くるんだっけ?」
「ううん、明日は身体に合わせるの」
「へー。赤ちゃんしてる遥を1日相手するのも面白そう」
「もう、からかわないで」

リカが久遠にリュックを返し、私も久遠に抱っこをしてもらう。
久遠は深々と頭を下げる。
私もありがとう、リカにと手を振った。


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